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健康診断で尿酸値が気になったあなたへ

健康診断の結果用紙で、赤字になっていたり、星マークがついていたりしてドキッとする項目のひとつに「尿酸値」があります。

「尿酸値が高いと言われたけれど、足の親指は痛くないから大丈夫。」

「お酒は飲まないし、女性だから私には関係ないはず。」

そんな風に誤解されていませんか?「尿酸値=ビール好きの男性の病気(痛風)」というイメージが強いかもしれませんが、実は年齢を重ねるにつれて、お酒を飲まない方や、女性の患者さんでも尿酸値が高くなることがよくあります。

尿酸値の正しい知識と、高齢の方にもできる優しい対策についてお話しします。

そもそも尿酸って何?なぜ増えるの?

尿酸とは、私たちの体の中にある細胞の活動や、食べ物に含まれるプリン体という物質が分解された後に残る燃えカス(老廃物)のことです。

通常、体の中で作られた尿酸は、血液に乗って腎臓へと運ばれ、尿と一緒に体の外へ捨てられます。この「作られる量」と「捨てられる量」のバランスが保たれていれば問題ありません。

しかし、以下のような理由でバランスが崩れると、血液の中に尿酸が溢れてしまいます。

腎臓の働きの低下(捨てられない)

年齢とともに、老廃物を濾過する腎臓の働きは少しずつ低下します。また、血圧のお薬(利尿剤など)の影響で尿酸が排泄されにくくなることもあります。

女性ホルモンの減少

女性ホルモンには、尿酸を尿へ捨てるのを助ける働きがあります。そのため、閉経後の女性は年齢とともに尿酸値が上がりやすくなります。

体内の水分不足

高齢になると喉の渇きを感じにくくなります。水分が足りないと尿の量が減り、尿酸が体の中に溜まりやすくなります。

【尿酸値の基準値】

検査項目 正常値 要注意(高尿酸血症)
尿酸値(UA) 7.0 mg/dL 以下 7.1 mg/dL 以上

※性別や年齢に関係なく、7.0 mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。

痛みがなくても危険?

尿酸値が高い状態を放置していると、痛風以外にも恐ろしい病気が静かに進行してしまいます。

激痛が走る痛風発作

血液中に溶けきれなくなった尿酸は、トゲトゲとした結晶になって関節に溜まります。これが足の親指の付け根などで炎症を起こすと、風が吹いても痛いと言われる痛風になります。

腎臓を傷つける痛風腎(つうふうじん)

尿酸の結晶は、関節だけでなく腎臓にも溜まります。腎臓の細い血管やフィルターをチクチクと傷つけ、働きを低下させてしまいます(慢性腎臓病)。進行すると、最終的に人工透析が必要になるケースもあります。

血管を老化させる動脈硬化

最新の医学研究で最も注目されているのが、「尿酸値が高いと、血管がサビつきやすくなる(酸化ストレス)」という事実です。尿酸値が高い人は、正常な人に比べて高血圧になりやすく、心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる病気のリスクが高まることが分かっています。「痛くないから」と放置するのは、血管のSOSを見逃しているのと同じなのです。

今日からできる!尿酸値を下げる3つの習慣

実は、体内の尿酸の約80%は体の中で作られ、食べ物から入ってくるのは約20%に過ぎません。ですから、プリン体を極端に制限する苦しい食事制限よりも、以下のような「出しやすくする」工夫が大切です。

1. こまめな水分補給で洗い流す

尿酸を体の外に出す一番の方法は、尿の量を増やすことです。心臓や腎臓の病気で水分制限の指示を受けていない方は、1日に1.5〜2リットルの水分(水や麦茶など)をこまめに飲むようにしましょう。甘いジュースは逆に尿酸値を上げてしまうので控えてください。

2. 乳製品と野菜を味方につける

牛乳やヨーグルトなどの乳製品には、尿酸が尿から捨てられるのを促進する働きがあることが医学的に証明されています。1日コップ1杯の低脂肪乳などを取り入れてみましょう。

また、わかめなどの海藻類や野菜は、尿をアルカリ性に傾ける働きがあります。尿酸はアルカリ性の尿によく溶けるため、排泄がスムーズになります。

【おすすめ食材と注意したい食材】

分類 食材の例 ポイント
おすすめ(尿酸を出しやすくする) 低脂肪乳・ヨーグルト・わかめ・ひじき・ほうれん草・キャベツ 尿をアルカリ性にしたり排泄を促したりします。
要注意(プリン体が多い・尿酸を増やす) レバー・白子・干物・ビール・甘いジュース 食べる量や頻度に気をつけましょう。

※うどんやラーメンのスープには、食材から溶け出したプリン体がたっぷり含まれています。汁は飲み干さずに残すのが鉄則です。私も飲み干したい気持ちをグッと我慢して残しています。

3. 息が上がらない程度の軽い運動

ウォーキングなどの軽い有酸素運動は推奨されますが、筋トレや激しい運動(息を止めて力を入れるような運動)は、かえって体内の尿酸値を急激に上げてしまうため逆効果です。お散歩やお買い物など、無理のないペースで歩くことを心がけましょう。

おわりに ~いつでもご相談ください~

尿酸値の高さは、決してお酒の飲みすぎや自己責任だけで起こるものではありません。加齢に伴う体の変化が教えてくれる、大切なサインです。

ご自身の努力だけではなかなか数値が下がらない場合、体質に合った優しいお薬で尿酸の生成を抑えたり、排泄を助けたりすることで、腎臓や血管をしっかり守ることができます。

「少し数値が高かったけれど、どうすればいいだろう?」と迷われたら、ぜひお気軽にうぐいす内科クリニックへご相談ください。患者さんの普段のお食事や生活ペース、飲まれているお薬などを丁寧に伺いながら、一番良い方法を一緒に考えていきましょう。

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