どんどん痩せていく
「透析を始めてから、ご飯が美味しくない…。」 「お肉を見ると吐き気がする。」 「少し食べるとすぐにお腹がいっぱいになる。」
透析患者さんにとって食欲不振は非常によくある悩みであり、かつ生命に関わる重大な問題です。
「食べられないなら、リンやカリウムが上がらなくていいじゃないか!」なんて思わないでください。 透析患者さんにとって、痩せることや栄養不足(低栄養)は、検査データの異常よりも大きなリスクになる場合があります。
なぜ食べられなくなるの?
食欲が落ちる原因は一つではありません。いくつかの原因が重なっていることが多いのです。
尿毒症の影響(透析不足)
体の中に老廃物(尿毒素)が溜まりすぎると、気分が悪くなり食欲が落ちます。透析の効率が十分でない場合、毒素が抜けきらずに常にムカムカしている状態(尿毒症症状)になっている可能性があります。
便秘・胃腸障害
透析患者さんは、水分制限や運動不足、お薬の影響で便秘になりがちです。
便が詰まっていれば、当然食欲は湧きません。また、糖尿病がある方は「胃不全麻痺」といって胃の動きが止まってしまい、食べたものがいつまでも胃に残る症状が出ることがあります。
味覚障害(亜鉛不足)
「味がしない」「何を食べても苦い・砂を噛んでいるようだ」このような症状は、透析で微量元素の「亜鉛」が抜けてしまい、不足していることが原因かもしれません。亜鉛は味を感じる細胞を作るのに不可欠です。
お薬の副作用・メンタル
飲んでいるお薬の数が多すぎて胃が荒れていたり、将来への不安やうつ気分で食欲が湧かなかったりすることもあります。
痩せる原因を解決しましょう
「年だから食が細くなった」で済ませずに、対策を考えましょう。原因によって解決策は違います。
透析条件の見直し
毒素が抜けきっていないのかもしれません。ダイアライザー(人工腎臓)の種類を変えたり、透析時間を延ばしたりして、毒素をしっかり抜くことで「ご飯が美味しくなった!」と劇的に改善する方がいらっしゃいます。
うぐいす内科クリニックでは、患者さまの病態にあわせたオーダーメイド透析行っております。体調の変化があれば、スタッフにお声掛けください。適切に透析条件の調整を行います。
便秘解消
漢方薬や新しいタイプの便秘薬を使うことで、お腹の張りを取ることができます。
亜鉛の補充
血液検査で亜鉛が低い場合、お薬で補充することで、数週間で味覚が戻ったというケースが多くあります。
院長より
無理をして3食きっちり食べる必要はありません。
- 高カロリーゼリー
- 栄養補助食品
- 1日5回に分けて少しずつ食べる
など、まずはエネルギーを入れることを優先しましょう。食事は単なる栄養補給ではなく、人生の楽しみであり生きる力の源です。
体重について気になることがあれば、遠慮なくスタッフにお声掛け下さい。
