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眠れないあなたへ~ぐっすり眠るための知恵~

「布団に入ってもなかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚めてしまう…。」こうした眠れないというお悩みは、内科の外来でも非常に多くある相談の一つです。

特にご高齢になると、お体の変化とともに睡眠の質も変わってきます。実は、加齢によって睡眠が浅くなるのはある程度自然なことでもあるのですが、それでも眠れない日々が続くのは辛いものですよね。

皆さまが今日から実践できる、ぐっすり眠るための知恵を分かりやすく解説していきます。

なぜ年齢を重ねると眠れなくなるのか?

まず知っておいていただきたいのは、若い頃と同じように眠れなくても大丈夫ということです。最新の研究では、加齢に伴い睡眠を司るホルモン(メラトニン)の分泌量が減り、体内時計が前倒しになることが分かっています。

  • 睡眠時間が短くなる: 20代では8時間近く眠れても70代では6時間程度が標準的

  • 眠りが浅くなる: 深い睡眠が減りちょっとした音や尿意で目が覚めやすくなる

  • 早寝早起きになる: 体内時計が早まる。夕方から眠くなり明け方に目が覚める傾向あり

昔のように8時間ぐっすり!を目指しすぎると、それがかえってプレッシャーになり、余計に目が冴えてしまうこともあります。今の自分に必要な時間だけ眠れればいいと、少し気持ちを楽にしてみましょう。

 睡眠を妨げる意外な原因チェックリスト

眠れない原因は、心や体の病気だけではありません。日々のちょっとした習慣が影響していることも多いです。以下の表で、当てはまるものがないかチェックしてみてください。

分類 チェック項目 解説
生活習慣 カフェインの摂りすぎ コーヒー、緑茶、ほうじ茶などは夕方以降控えましょう。
寝酒(アルコール) 寝付きは良くなりますが、眠りの質を著しく下げ、夜中に目が覚める原因になります。
環境 部屋の温度・湿度 暑すぎたり寒すぎたりすると、体が休まりません。
明るすぎる照明 夜の明るすぎる光は、睡眠ホルモンを減らしてしまいます。
身体 頻尿(夜間尿) 前立腺肥大や過活動膀胱、血圧の薬の影響などが考えられます。
足のムズムズ感 「むずむず脚症候群」という治療可能な病気が隠れていることがあります。

グッスリを引き寄せる5つの新習慣

最新の睡眠医学で効果が高いとされている方法をまとめました。

① 朝日を浴びて体内時計をリセット

人間の体は朝の光を浴びてから約14〜16時間後に眠くなるようにできています。起きたらまずカーテンを開け、窓際で太陽の光を感じましょう。

② 眠くなってから布団に入る

「21時になったから寝なきゃ。」と、眠くないのに布団に入るのは逆効果です。布団の中で「眠れないなぁ…。」と悩む時間が長くなると、脳が【布団=悩む場所】と勘違いしてしまいます。眠気を感じるまでは、リビングでリラックスして過ごしましょう。

③ 夕方の散歩とぬるめのお風呂

夕方に少し体を動かすと夜に体温が下がりやすくなり、深い眠りに繋がりやすくなります。また、お風呂は就寝の1.5〜2時間前に、38〜40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かるのが理想です。

④ お昼寝は短く!早く!

昼間の活動不足を補うためのお昼寝は良いことですが、15時以降に長く寝てしまうと夜の眠気が逃げてしまいます。【15時までに20分以内】がコツです。

⑤ 夜は脳のスイッチを切る

スマートフォンの画面や、明るすぎるLED照明は脳を覚醒させます。夜20時を過ぎたら少し照明を落とし、静かな音楽を聴いたり読書をしたりして、脳をリラックスモードに切り替えましょう。

睡眠薬との上手な付き合い方

薬に頼るのは怖いとおっしゃる患者さまも多いですが、最近の睡眠薬は以前のものに比べて依存性が低く、自然な眠りに近い状態を作るタイプが増えています。

無理に我慢して日中の活動に支障が出る(ふらつき・意欲低下・認知機能への影響)よりも、適切にお薬を使ってリズムを整える方が健康寿命を延ばすことに繋がります。

当院では、患者さまお一人おひとりのライフスタイルや持病に合わせて、以下のようなお薬を慎重に選択しています。

  • 自然な眠りを誘うタイプ(メラトニン受容体作動薬など)

  • 覚醒を抑えるタイプ(オレキシン受容体拮抗薬など)

注意点:ご自身の判断でお酒と一緒に飲んだり、人から貰った薬を飲んだりするのは非常に危険です。必ず医師の指示通りに服用してください。

院長からのメッセージ

もし、今回ご紹介した習慣を試しても改善しない場合や、眠れないことで日中に強い不安や疲れを感じる場合は、一人で抱え込まずにいつでも当院にご相談ください。

睡眠時無呼吸症候群や、心の疲れ、あるいは他のお薬の副作用が原因であることもあります。じっくりお話を聞きながら、あなたにぴったりの「眠りの処方箋」を一緒に考えていきましょう。

今夜、皆さまが穏やかな眠りにつけることを心より願っております。

 

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