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eGFRって何? 〜あなたの腎臓の点数は?〜

健康診断の血液検査の結果が送られてきたとき、アルファベットが並ぶ項目の中でeGFR(イージーエフアール)という文字を見たことはありませんか?

「基準値より低いみたいだけど、何の数字だろう?」「前回より下がっていて不安だわ……」と、心配顔で検査結果の紙を当クリニックにお持ちになる患者さんが最近とても増えています。

最近の健康診断で必ずと言っていいほど項目に入っているこの「eGFR」について、専門用語を使わずに、分かりやすくお話しいたします。

eGFRは、ズバリ「あなたの腎臓の点数(働き具合)」です

eGFRの正式名称は「推算糸球体ろ過量(すいさんしきゅうたいろかりょう)」という、とても難しくて長い名前です。この難しい名前を覚える必要は全くありません。

前回のコラムで、腎臓は体の中の「ゴミ処理場(フィルター)」だとお話ししました。

eGFRとは、一言で言えば「今のあなたの腎臓のフィルターが、1分間にどれくらいの血液を綺麗にできているか」を表した数字です。

もっと分かりやすく、「100点満点のテストの点数」だと考えてみてください。

若い頃の元気な腎臓が「100点」だとすると、今のあなたの腎臓は何点くらいか、ということを教えてくれるのがeGFRなのです。

ご高齢の方へ:点数が低くても、慌てないでください!

ここで、私たちエキスパートドクターから、ご高齢の皆様に一番お伝えしたい大切なことがあります。それは、eGFRの点数は、年齢とともに誰でも自然に少しずつ下がっていくということです。

人間は歳をとると、足腰の筋肉が落ちたり、白髪が増えたりしますよね。それと全く同じで、体の中にある腎臓も少しずつ年を重ねていきます。健康な方でも、だいたい1年に「1点」ずつくらい、自然にeGFRの点数は下がっていくものなのです。

ですから、70代や80代の方が、20代の若者と同じ「100点」である必要はありません。

例えば、80代の方でeGFRが「50点」だったとしても、それは病気ではなく「年相応の、とてもよく頑張っている腎臓」であることも多いのです。数字だけを見て「病気だ!」と慌てる必要は全くありませんので、まずはご安心くださいね。

【表】eGFRの点数でわかる、あなたの腎臓のサイン

とはいえ、点数が下がりすぎている場合は、腎臓からの「少し助けてほしい」というサインかもしれません。eGFRの点数(数値)の目安を、信号機の色に例えて表にしてみました。

eGFRの数値(点数) 腎臓からのサイン(目安) うぐいす内科クリニックからのアドバイス
60 以上 🟢 青信号(正常〜軽度低下) 素晴らしいですね! 今のところ腎臓はしっかり働いています。この調子で生活習慣を保ちましょう。
45 〜 59 🟡 黄信号(軽度〜中等度低下) ご高齢の方には非常に多い数値です。慌てる必要はありませんが、塩分を控えめにするなど、腎臓をいたわる生活を始めましょう。
30 〜 44 🟠 オレンジ信号(中等度〜高度低下) 腎臓が少しバテてきています。血圧のお薬の調整などが必要かもしれません。一度、当クリニックにご相談ください。
15 〜 29 🔴 赤信号(高度低下) 腎臓の働きがかなり落ちています。これ以上点数を下げないよう、お薬や食事の専門的なサポートがすぐに必要です。

※数値はあくまで目安です。年齢や持病(糖尿病や高血圧など)によって、目標とする点数は一人ひとり異なります。

eGFRの点数を長持ちさせるための「3つの作戦」

下がってしまったeGFRを「100点」に戻す魔法のお薬はありませんが、「今の点数をずっと長持ちさせて、透析を防ぐ」ことは十分に可能です。そのための作戦を3つご紹介します。

作戦①:とにかく血圧をコントロールする(減塩)

腎臓のフィルターは、高い血圧にとても弱いです。血圧が高いとフィルターがどんどん破れてしまい、eGFRの点数が早く下がってしまいます。お醤油を「かける」のではなく「小皿にとって少しつける」など、小さな減塩から始めましょう。

作戦②:脱水に気をつける

体の中の水分が足りなくなると、腎臓に血液が回らなくなり、一時的にeGFRの点数がガクッと下がることがあります。特に夏場や、暖房で乾燥する冬場は、「喉が渇く前に」こまめにお水や麦茶を飲みましょう。

作戦③:お薬は「腎臓を守る味方」です

最近では、医療の研究が大きく進み、「eGFRが下がるスピードに強力なブレーキをかける新しいお薬(SGLT2阻害薬など)」が登場しています。「薬は飲みたくない」と自己判断せず、私たちと一緒に、あなたに合ったお薬で腎臓を守っていきましょう。

おわりに〜検査結果の紙を持って、お気軽にお越しください〜

「健康診断の紙に『異常あり』と書かれていて、怖くて病院に行けなかった……」

そんな風におっしゃる患者さんが少なくありません。

でも、eGFRの数値は「あなたを怖がらせるための数字」ではなく、「あなたの腎臓が、これからもずっと元気に働くための作戦を立てるための数字」です。

「私の年齢で、この点数は大丈夫なのかしら?」

「どうすれば、今の点数をキープできるの?」

少しでも気になったら、どうぞ健康診断の紙をそのままお持ちになって、うぐいす内科クリニックへいらしてください。

私たちは、数字だけを見て機械的に診断するのではなく、あなたの年齢やこれまでの生活、そしてお気持ちにしっかりと寄り添い、「あなただけの腎臓を守る方法」を一緒に考えます。

大切な腎臓を長持ちさせて、いつまでもご自身の足で歩き、美味しいものを食べられる毎日を、私たちスタッフ全員でサポートさせていただきます。いつでもお気軽にご相談くださいね。

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