メニュー

腎臓病は治らないと言われてショックを受けている方へ

健康診断や別の病院の診察室で、「腎臓の働きが落ちていますね。慢性腎臓病です。この病気は治るお薬がありませんよ」と言われたことはありませんか?

「治療法がないなんて……やがて透析になってしまうの?」と、目の前が真っ暗になるようなショックを受けられた方もいらっしゃるかもしれません。

でも、どうか絶望しないでください。腎臓専門医から、一つ確かなことをお伝えします。

「新品の腎臓に戻す魔法の薬」はありませんが、今ある腎臓の働きを長持ちさせ、透析を防ぐための優れた治療法は確実に存在します。

今回は、ご高齢の方にぜひ知っていただきたい「最新の腎臓病治療」と、前向きな向き合い方について、分かりやすくお話しいたします。

なぜ「治療法がない」と誤解されがちなのか?

お医者さんが「治らない」と言ってしまうのには、実は理由があります。

人間の腎臓は、一度働きが失われてしまうと、皮膚のすり傷のように「元通りに再生する」ことができない臓器なのです。そのため、医学的に「100%完全に元の状態に治す(完治させる)」ことは難しい、という意味で「治らない」という言葉が使われてしまうことがあります。

しかし、これは「何も手立てがない」という意味では決してありません。

例えるなら、長年大切に乗ってきた愛車と同じです。何十年も走ったエンジンを「新車」にすることはできませんが、丁寧にオイル交換をし、優しく運転してあげれば、これからもずっと長く走り続けることができますよね。

腎臓も同じです。これ以上傷めないように「守る」ことこそが、最大の治療なのです。

医療は進歩しています!〜腎臓を守る新しいお薬たち〜

「腎臓病=なすすべがない」というのは、実はひと昔前の常識です。ここ数年で、腎臓病の治療は「劇的な進歩」を遂げています。

長年、腎臓の働きを保つためには「血圧を下げるお薬」くらいしか有効な手段がない時代が続きました。しかし近年、本来は糖尿病のお薬として開発されたお薬(SGLT2阻害薬など)が、実は「腎臓を強力に保護し、機能の低下をストップさせる働きがある」ことが世界中の研究で証明されました。

現在では、糖尿病ではない腎臓病の患者さんにも、この「腎臓を守る新しいお薬」を使うことができるようになり、透析への進行を遅らせる大きな希望となっています。

【表】腎臓病治療の「昔のイメージ」と「今の現実」

  昔のイメージ(誤解) 最新医療の現実
治療の目標 治らないので、悪くなるのを待つしかない。 今ある機能を「長持ちさせる」ことが最大の目標。
お薬 血圧を下げるくらいしか有効な薬がない。 腎臓を直接守る画期的な新しいお薬が登場している。
食事制限 あれもダメ、これもダメと厳しい制限ばかり。 高齢者の場合は制限しすぎて栄養不足になる方が危険。「美味しく適度な減塩」が第一歩。
将来 いつかは透析になってしまう。 早く見つけて治療を始めれば、生涯透析をせずに寿命を全うできる可能性が十分にある。

ご自宅でできる「腎臓をいたわる」3つの約束

新しいお薬の力だけでなく、毎日の生活習慣も「腎臓を守る」ための大切な治療薬です。今日からできることを3つご紹介します。

  1. 「減塩」は最強の腎臓保護: 腎臓の最大の敵は「塩分」と「高血圧」です。お味噌汁の汁は残す、お醤油は減塩タイプにするなど、無理のない範囲で塩分を減らしましょう。血圧が安定すれば、腎臓への負担はスッと軽くなります。

  2. お薬は「自己判断でやめない」: 痛みなどの自覚症状がないため、「もういいかな」とお薬を飲むのをやめてしまう方がいらっしゃいます。処方されたお薬は、あなたの腎臓を毎日静かに守ってくれる盾です。必ず飲み続けましょう。

  3. 風邪薬や痛み止めに注意: 市販の痛み止め(特にNSAIDsと呼ばれる種類)は、腎臓に負担をかけることがあります。お薬を飲むときは、必ずかかりつけ医にご相談ください。

おわりに〜私たちは「諦めない医療」をご提供します〜

「治らない」という言葉の呪縛から、どうかご自身を解放してあげてください。

ご高齢になれば、腎臓の働きが若い頃より落ちてくるのは、ある意味で自然な「加齢現象」でもあります。大切なのは、悲観することではなく、今の状態を正しく知り、これ以上悪くしないための作戦を立てることです。

うぐいす内科クリニックでは、最新の医療論文やガイドラインに基づき、患者さんお一人おひとりの腎臓の状態に合わせた「腎臓を守る治療」を積極的に行っています。

「私の腎臓は今、どんな状態なんだろう?」

「新しいお薬について、もっと詳しく聞いてみたい」

少しでも不安なことがありましたら、いつでも私たちにご相談ください。決して「治療法がない」と突き放すようなことはいたしません。一緒に大切な腎臓を守り、笑顔で毎日を過ごせるよう、スタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME