便秘と下痢を繰り返す…~お腹の不調、年のせいだと諦めていませんか?~
「何日も便が出なくて苦しいと思ったら、今度は急にお腹が痛くなって下痢をしてしまう」
「お出かけ先で急にトイレに行きたくならないか不安で、旅行やバスツアーを諦めてしまった」
このような「便秘と下痢を繰り返す」というお悩み、実はご相談に来られる患者さんがとても多い症状です。お通じの悩みはデリケートなため、ご家族にも相談できず、一人で市販薬を飲んで我慢してしまっている方も少なくありません。
しかし、お通じの異常は、腸からの大切なメッセージです。今回は、便秘と下痢を繰り返す原因と、隠れているかもしれない病気、そして快適な毎日を取り戻すためのヒントについて、分かりやすくお話しします。
なぜ「便秘」と「下痢」という正反対の症状を繰り返すの?
便秘と下痢を繰り返す場合、ご高齢の方に特に気をつけていただきたい、いくつかの原因があります。
実は下痢ではなく「重症の便秘」かも!?(溢流性下痢:いつりゅうせいげり)
ご高齢の方に非常に多いのが、このタイプです。腸の働きが落ちて、出口(直腸)付近にカチカチに硬くなった便がフタのように詰まってしまいます。すると、その奥に溜まった新しい便は通り道がないため、水のようにドロドロの液状になり、硬い便の隙間をすり抜けて漏れ出てきます。
これを「下痢」だと勘違いして市販の下痢止めを飲んでしまうと、フタをしている硬い便がさらに出なくなり、かえって症状を悪化させてしまうという悪循環に陥ります。
絶対に見逃してはいけない「大腸がん」
最も注意しなければならないのが、大腸がんです。腸の内側にがんができると、便の通り道が狭くなります。最初は便が通りにくくなって便秘になりますが、狭い隙間を通るために、便が細くなったり、水のような下痢状の便だけが少しずつ出たりするようになります。
「最近、便がえんぴつのように細くなった」「便に血が混じる」という場合は、すぐに検査が必要です。
ストレスや自律神経の乱れ(過敏性腸症候群:IBS)
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、精神的なストレスや緊張に敏感です。自律神経のバランスが崩れることで腸の動きが過敏になり、便秘と下痢を繰り返すことがあります。若い方に多い病気ですが、ご高齢の方でも、環境の変化や不安から発症することがあります。
飲んでいる「お薬」の副作用
血圧のお薬、痛み止め、鉄剤など、他のお薬の副作用で便秘や下痢が引き起こされていることもあります。複数の病院からお薬をもらっている方は、お薬同士の飲み合わせが影響している可能性もあります。
すぐに受診を! 大腸からの「危険なサイン」
「ただの便秘と下痢の繰り返しだろう」と放置してはいけない危険なサインがあります。以下の表に一つでも当てはまる場合は、大きな病気が隠れている可能性がありますので、お早めに当クリニックをご受診ください。
【大腸からのSOS! 危険なサインのチェックリスト】
| チェック | こんな症状はありませんか? | 疑われる主な病気 |
| □ | 便に血が混じっている、便器が赤くなる | 大腸がん、大腸ポリープ、虚血性腸炎など |
| □ | 最近、便がえんぴつのように細くなった | 大腸がん(通り道が狭くなっている) |
| □ | ダイエットをしていないのに、体重が急に減った | 大腸がんなどの悪性腫瘍 |
| □ | お腹にしこりのようなものを触れる | 進行した腫瘍、ひどい便秘など |
| □ | 強い腹痛があり、熱が出ている | 腸の強い炎症、憩室炎(けいしつえん)など |
うぐいす内科クリニックでのサポート
「お通じのことで病院に行くのは恥ずかしい」「大腸の検査は痛そうで怖い」とためらわれるお気持ち、よく分かります。しかし、現代の医療では、患者さんの負担を最小限に抑えながら、お腹の調子を整える様々な方法があります。
当クリニックでは、まず次のようなステップで診療を行います。
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丁問診とお薬の確認: どのようなタイミングで症状が出るのか、現在飲まれている全てのお薬(お薬手帳)を確認し、原因を探ります。
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お腹の診察(触診・聴診): ベッドに休んでいただき、お腹の張り具合や、腸が動く音を確認します。
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体に優しいお薬の処方: 昔の下剤のように「お腹が痛くなって無理やり出す」お薬ではなく、最近では「便に水分を含ませて柔らかくし、自然なお通じを促すお薬」など、大変良いお薬がたくさん開発されています。患者さん一人ひとりの腸の状態に合わせて、お薬を細かく調整します。
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精密検査(大腸カメラ)のご案内: 大腸がんなどの疑いがある場合は、連携している専門の医療機関へご紹介し、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けていただきます。最近は鎮静剤を使って、眠っている間に全く痛みを感じずに検査を終えることができる病院が増えていますので、どうぞご安心ください。
さいごに……「安心してお出かけできる毎日」を取り戻しましょう
「たかがお通じ」ではありません。便秘や下痢を繰り返すことで、お食事を楽しめなくなったり、外出がおっくうになってしまったりすることは、ご高齢の方にとって健康を損なう大きな原因になります。
「年のせいかな」「恥ずかしいな」と思わず、どんな些細なことでも、うぐいす内科クリニックにご相談ください。私たちと一緒に腸の調子を整え、お友達との旅行や、お孫さんとのお出かけを心から楽しめる「スッキリとした毎日」を取り戻しましょう。
