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透析間の体重増加が多いと言われたら?〜透析上級者への道〜

皆さんこんにちは。日々の透析治療、本当にお疲れ様です。透析クリニックでの体重測定の後、「〇〇さん、今回は少し体重が増えすぎですね。お水、飲みすぎませんでしたか?」とスタッフから声をかけられ、肩を落とした経験はありませんか?

「そんなにガブガブ飲んだつもりはないのに…」「喉が渇くのだから仕方がないじゃないか…」と、悲しい気持ちや、時には少しイライラした気持ちになってしまうこともあるかもしれません。お茶やお水を飲むことは人間の自然な欲求ですから、それを我慢するのは本当に辛いことですよね。

なぜ透析患者さんにとって体重の増加がそれほど大切なのか、そして辛い喉の渇きを抑え無理なく水分をコントロールするコツについて、分かりやすくお話しします。

透析の間の体重増加の正体はお水です

「ご飯を少ししか食べていないのに、なぜ体重が2キロも増えるの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

実は、透析と透析の間に増えた体重のほとんどは、脂肪や筋肉ではなく体に溜まった水分なのです。「体重が1キロ増えた」ということは、「体に1リットルの水が溜まった」ことと同じです。

健康な腎臓は、飲んだ分の水分をおしっことして体の外へ出してくれます。しかし、透析を受けている方はおしっこが出にくいため、飲んだお茶やお水、食事に含まれる水分が、そのまま体の中に溜まって体重が増えてしまうのです。

水分が溜まりすぎると体にどんな影響があるの?

私たちが体重の増え幅を細かくチェックしているのは、決して皆さんを困らせたいからではありません。水分が溜まりすぎることで起こる心臓への負担から、皆さんの命を守るためです。

体に水が溜まると、全身を巡る血液の量が増えます。すると、血液を全身に送り出すポンプの役割をしている心臓は、いつも以上に激しく働かなければならず、疲れ果ててしまいます。これが心不全という危険な状態です。また、肺に水が溜まって息苦しくなったり、血圧が上がったりすることもあります。

さらに、増えすぎた水分をたった数時間の透析で急激に抜こうとすると、血圧が急に下がって気分が悪くなったり、足がつったり(こむら返り)して、透析そのものが非常に苦しいものになってしまいます。

ただ我慢するだけでは失敗する? 水分制限の最大のカギは塩分!

「じゃあ、喉が渇いてもひたすら気合いで我慢するしかないの?」と思われるかもしれませんが、それは間違いです。気合いや根性だけで水分を我慢するのは、拷問と同じで長続きしません。

医療の世界で言われている喉の渇きを抑える最大のカギ……それは塩分を控えることです。

しょっぱいものを食べた後、無性に喉が渇いた経験はありませんか? 人間の体は、塩分が入ってくると血液のドロドロを薄めようとして、脳から「水を飲め!」という強烈な命令を出します。

目安として、塩を1グラム余分にとると体は約100ミリリットルの水を欲しがると言われています。つまり、塩分を控えない限り、どれだけ我慢しても喉の渇きには勝てないのです。

今日からできる! 無理なく水分を抑える工夫

「塩分を減らす」ことと「上手な水分の摂り方」、この2つの工夫を組み合わせるのが、体重管理の成功の秘訣です。特に塩分を減らすために塩以外の味付けをたくさん使うことが大事です。

【表:お家でできる! 水分・塩分コントロールのコツ】
工夫のポイント 具体的な方法 なぜ良いの?(効果)
① 塩の代わりに「酸味・香り」を使う お醤油や塩の代わりに、レモンやゆず、お酢、カレー粉、ごま、生姜などを効かせます。 塩分が少なくても、風味が良くなるため美味しく食べられ、喉の渇きを防ぎます。
② 汁物は「1日1杯まで」 お味噌汁やうどんのスープは、麺や具だけを食べて、汁は必ず残します。 汁には「大量の塩分」と「水分」の両方が含まれているため、残すだけで大きな効果があります。
③ お水は「氷」でなめる お茶や水をゴクゴク飲む代わりに、小さな氷を口に含んでゆっくり溶かします。 少ない水分量でも、口の中が潤う時間が長くなり、渇きが癒やされやすくなります。
④ うがい・歯磨きをする 喉が渇いたなと思ったら、水を飲む前に、まずは「うがい」や「歯磨き」をしてみます。 口の中がサッパリすることで、意外と「飲みたい」という欲求がスッと落ち着くことが多いです。
⑤ 「見えない水分」に注意 お粥、うどん、フルーツなどは、実は半分以上が水分です。 飲み物だけでなく、食事に含まれる水分(見えないお水)も意識することで体重増加を防げます。

さいごに…一緒にあなたに合った方法を見つけましょう

「体重が増えすぎている」と言われると、責められているように感じてしまうかもしれません。しかし、私たちは「どうすればあなたが苦しい思いをせず、楽に透析を受けられるか」を一番に考えています。

塩分制限も水分制限も、長年の習慣を変えるのですから、すぐに完璧にできなくて当たり前です。「どうしても喉が渇いてしまう」「どんな味付けにすればいいか分からない」など、困ったことがあれば、いつでもうぐいす内科クリニックの医師、看護師にご相談ください。

あなたにぴったりの「美味しくて、喉が渇きにくい工夫」を、私たちと一緒に見つけていきましょう。次回の透析も、少しでも楽に受けられますように、スタッフ一同応援しております!

 

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