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腎臓病と言われたけれど、将来の妊娠が心配…と悩むあなたへ

診察室で「腎臓病の疑いがあります」と告げられ、ご自身の体調への不安はもちろんのこと、「将来、赤ちゃんを授かることができるのかな…?」「不妊になってしまうのでは?」と、悩みを打ち明けられる患者様が時折います。

病気への不安と、将来のライフプランへの不安が重なり、夜も眠れないほどと思います。ただ、「腎臓病になったからといって、決して妊娠・出産を諦める必要はありません」ということです。正しい知識を持ち、主治医と一緒にしっかりと「準備」を整えれば、元気な赤ちゃんを胸に抱いているお母さんはたくさんいらっしゃいます。

今回は、腎臓と妊娠の大切な関係について、お話しします。

腎臓病になると「不妊」になるの?

結論から言うと、「腎臓病そのものが、直接的な不妊(妊娠できない体)の原因になるわけではありません」。

私たちの腎臓は、体の中のゴミをろ過する「高性能フィルター」です。このフィルターの働き(腎機能)が十分に保たれている初期の段階であれば、健康な方と同じように妊娠することは十分に可能です。

ただし、病気が進行して腎臓の働きが大きく落ちてくると、体にゴミが溜まりやすくなり、女性ホルモンのバランスが崩れてしまうことがあります。その結果、「生理が止まる(無月経)」「排卵がうまくいかない」といった状態になり、妊娠しにくくなることは事実です。

だからこそ、「今の腎臓の働き(点数)をこれ以上落とさないこと」が、将来の赤ちゃんを迎えるための第一歩になります。

知っておくべき「妊娠中の腎臓のがんばり」

なぜ、医師は腎臓病の女性の妊娠に慎重になるのでしょうか?

それは、妊娠中、お母さんの腎臓は普段の「1.5倍」もの猛労働を強いられるからです。

お腹の赤ちゃんにたっぷりと栄養と酸素を届けるため、お母さんの体の中を巡る血液の量は、妊娠前より約1.5倍に増えます。血液が増えるということは、それをろ過する「浄水器(腎臓)」の仕事量も一気に1.5倍に増えるということです。

健康な腎臓であれば、この猛労働にも耐えられます。しかし、すでに傷ついている腎臓の場合、この負担に耐えきれず、「妊娠高血圧症候群」になったり、妊娠をきっかけに腎臓の働きがガクッと落ちてしまったりするリスクが高くなります。赤ちゃんが小さく生まれてしまう原因にもなります。

【超重要】「お薬」のバトンタッチが必要です

これから赤ちゃんを望むあなたに、絶対に知っておいていただきたいことがあります。

腎臓を守るため、あるいは血圧を下げるために処方されるお薬の中に、「お腹の赤ちゃんの発育に悪影響を与えてしまうお薬(RA系阻害薬など)」があります。

これらのお薬を飲んだまま妊娠してしまうのは、非常に危険です。

「じゃあ、お薬を飲むのをやめよう!」と自己判断でストップするのは絶対にやめてください。お薬をやめた途端に血圧が上がり、あなたの腎臓が一気に壊れてしまう危険があるからです。

赤ちゃんを希望される場合は、妊娠する「前」の段階で、「赤ちゃんに影響のない、安全なお薬」へ計画的にバトンタッチ(変更)していく必要があります。

元気な赤ちゃんを迎えるための「3つのお約束」

「腎臓病だけど、いつかお母さんになりたい」

その素晴らしい夢を叶えるために、医療チームとタッグを組んで行う「計画妊娠」が何よりも大切になります。今日からできる3つのステップをご紹介します。

① 「赤ちゃんが欲しい」という思いを、医師に隠さない

これが一番大切です。「こんな病気なのに、子どもが欲しいなんて言ったら怒られるかも…」と遠慮する必要は全くありません。私たち内科医は、あなたの人生を応援する味方です。

「1〜2年後に妊娠を考えています」と教えていただければ、それに合わせてお薬を調整し、腎臓を最高の状態に整える「準備期間」を作ることができます。

② 「血圧」と「尿たんぱく」をしっかり管理する

妊娠を無事に乗り切るためには、妊娠前の段階で「血圧が安定していること」と、「尿に漏れ出るたんぱく質が少ないこと」が絶対条件になります。

ご家庭での血圧測定を習慣にし、塩分を控えた優しいお食事(1日6g未満)を心がけましょう。

③ 産婦人科との「連携プレー」

いざ妊娠に向けて動き出す時は、私たち腎臓専門医(腎臓のプロ)と、産婦人科医(赤ちゃんとお産のプロ)が密に連絡を取り合うことが不可欠です。当クリニックでも、信頼できる専門病院へのご紹介など、万全のサポート体制を整えます。

さいごに:あなたの未来を、一緒に守らせてください

「病気と言われただけでもショックだったのに、赤ちゃんのことまで不安になってしまって…」

診察室で涙をこぼされる患者さんもいらっしゃいます。女性にとって、これほど重く、切実な悩みはありませんよね。

でも、あなたは決して一人ではありません。

医療は日々進歩しており、腎臓病を抱えながらも、しっかりと計画を立て、周りのサポートを受けながら元気な命を育んでいる先輩お母さんたちはたくさんいます。

不安な夜を過ごすのではなく、まずはあなたの「こうなりたい」という未来の希望を、私たちに聞かせてくれませんか?

「私のお薬は、妊娠しても大丈夫なもの?」

「今の私の腎臓の点数で、妊娠の負担に耐えられる?」

どんな疑問でも、ためらわずに私たちうぐいす内科クリニックのスタッフにお話しください。あなたの体と、未来にやってくるかもしれない小さな命を守るために、私たちが全力でサポートいたします!

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