メニュー

健康診断で「クレアチニンが高い」と言われたら?

健康診断の結果が送られてきたり、病院で血液検査を受けたりした時に、お医者さんから「クレアチニンの数値が少し高いですね」と言われたことはありませんか?

「クレアチニンって何?」「腎臓が悪いってこと? 透析になっちゃうの?」と、聞いたことのない言葉に不安な夜を過ごされた方もいらっしゃるかもしれません。どうか、まずは深呼吸をして落ち着いてくださいね。「クレアチニンが高い=明日からすぐ透析」というわけでは決してありません。

血液検査の「クレアチニン」という項目が私たちに何を教えてくれているのか、そして、これからどうすれば良いのかを、専門用語を使わずに分かりやすくお話しいたします。

「クレアチニン」の正体は、筋肉の「燃えカス」です

クレアチニンとは、一言でいうと「筋肉を使った後に出るゴミ(老廃物)」のことです。

私たちは毎日、立ったり歩いたりして筋肉を使っています。筋肉を動かすと、エネルギーの燃えカスとして必ずこの「クレアチニン」というゴミが血液の中にポイッと出されます。

この血液中のゴミを綺麗にお掃除してくれているのが、腰のあたりに2つある「腎臓」です。

腎臓は、いわば体の中の「高性能なゴミ処理場」です。血液のゴミ(クレアチニン)を網の目のようなフィルターでろ過して集め、おしっことして体の外へ捨ててくれています。

なぜ「クレアチニン」の数値が高くなるの?

健康な腎臓であれば、ゴミ(クレアチニン)は次々とおしっことして捨てられるため、血液の中にゴミが溜まることはありません。

しかし、加齢や高血圧などで腎臓のフィルターが目詰まりを起こして働きが落ちてくると、ゴミを外に捨てきれず、血液の中にゴミ(クレアチニン)がプカプカと溜まっていってしまいます。

つまり、血液検査で「クレアチニンが高い」ということは、「腎臓のゴミ処理能力が少し落ちて、血液にゴミが残っていますよ」という体からのサインなのです。

検査結果を見る時は「eGFR(イージーエフアール)」に注目!

クレアチニンの数値と一緒に、ぜひ見ていただきたい項目があります。検査結果の用紙に、クレアチニンのすぐ近くに「eGFR」というアルファベットが書かれていませんか?

クレアチニンの数値は、筋肉の量によっても変わるため、筋肉が少ないご高齢の方や女性の場合、腎臓が弱っていても数値が高く出にくいことがあります。そこで、年齢や性別も計算に入れて、「今のあなたの腎臓の働きがどれくらい残っているか」を分かりやすくしたのが「eGFR」です。

eGFRは、「腎臓の元気度(点数)」だと考えてください。100点満点で、今の腎臓が何点くらいかを表しています。

eGFRの点数(目安) 腎臓の状態とアドバイス
60点 以上

緑信号(正常〜軽度低下)

今のところ大きな心配はありません。この状態をキープしましょう。

45 〜 59点

黄信号(中等度低下)

少し腎臓が疲れています。塩分を控え、かかりつけ医にご相談を。

30 〜 44点

オレンジ信号(中等度〜高度低下)

腎臓の働きが半分以下になっています。お薬や食事の調整など、しっかりとしたケアが必要です。

29点 以下

赤信号(高度低下〜末期)

すぐに専門的な治療が必要です。無理をせず、必ず医師の指示に従ってください。

※健康な方でも、年齢とともに1年に1点ずつくらいは自然に下がっていくものです。ご高齢の方で60点を少し切っていても、すぐに慌てる必要はありません。

数値が高かったら、どうすればいいの?

「クレアチニンが高い(eGFRが低い)」と言われたら、悲観するのではなく、「今残っている腎臓の働きを、これ以上減らさないように守っていくこと」が何より大切です。今日からできる3つの約束をご紹介します。

① お薬手帳を必ずお医者さんに見せる

市販の痛み止め(ロキソニンなど)や風邪薬の中には、長く飲み続けると腎臓のフィルターを傷めてしまうものがあります。ご自身で判断せず、「この薬、飲んでも大丈夫?」と必ず私たちに聞いてくださいね。

② 「美味しい薄味」で血圧を守る

腎臓のフィルターは細い血管の集まりなので、「高い血圧」にとても弱いです。血圧を下げる一番のお薬は「減塩」です。お味噌汁を1日1杯にする、麺類のスープは残すなど、できるところから塩分を減らして血圧を守りましょう。

③ こまめに水分をとる(脱水を防ぐ)

体の中の水分が足りなくなると、血液がドロドロになって腎臓に大きな負担がかかり、クレアチニンの数値が一時的に跳ね上がることがあります。喉が渇く前に、お水や麦茶をこまめに飲むようにしてください。

おわりに〜うぐいす内科クリニックがお手伝いします〜

クレアチニンの数値は、いわば腎臓からの「少し疲れました、休ませてください」という小さなSOSです。

腎臓病は「治らない」と誤解されがちですが、前回のコラムでもお話しした通り、今は腎臓を守る素晴らしいお薬(SGLT2阻害薬など)も登場しており、透析を防ぐ手立てはたくさんあります。

「私の腎臓、今は何点くらいなんだろう?」

「前の検査より数値が悪くなっていて心配……」

そんな時は、検査結果の紙を握りしめて、うぐいす内科クリニックへいらしてください。

私たちは、数字だけを見て「悪いですね」と突き放すようなことは決してしません。患者さんお一人おひとりの生活や体質に合わせ、「どうすればこの大切な腎臓を長持ちさせられるか」を一緒に考え、優しくサポートさせていただきます。

どんな小さな不安でも構いません。いつでもお気軽に、私たちにご相談くださいね。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME